こんにちは。イトヒロです!
「ワインは健康にいい」とよく耳にします。確かにポリフェノールが含まれていますし、他のお酒と比べると健康的に感じるかもしれません。
しかし、ワインはあくまでお酒。ワインを飲めば健康体になるというわけではありません。
数年前までは、『適正飲酒であればお酒は逆に体に良い飲み物である』と解説された「Jカーブ理論」が広まり、お酒好きの方々を喜ばせました。
しかし、最近の研究によると「Jカーブ理論」を否定するものが多く、どんなに適正飲酒を心がけても、それを10年間継続すれば体に様々な悪影響を及ぼすとも言われています。
この記事では、ワインの健康に関する良い面と悪い面をご紹介します。
ワインが健康に良いと言われている理由
「ワインは健康に良いお酒だ!」と言われるようになった理由として大きいのは、やはり「フレンチ・パラドックス」でしょう。
1998年の2月に
「通常、乳脂肪消費量が多いと心臓病による死亡率が高くなる。しかし、フランス人はチーズやバター、肉類などを多く消費しているにもかかわらず、死亡率が低い。その理由は、赤ワインの消費量が多いからである。」
http://www.jmi.or.jp/info/word/ha/ha_134.html
と科学者が発表しました。
これが「フランス人の矛盾に見える事実」=フレンチ・パラドックスとして世界中で有名な言葉になりました。
もちろん日本でもフレンチ・パラドックスという言葉が広まり、「ワインは健康に良い飲み物なんだ」という考えが流行しました。
そのおかげもあって、日本はワインブームに突入したのです。
健康に関するワインの良い面
それでは、ワインを飲むことで健康に与える良い面を見ていきましょう。
動脈硬化の予防になる
まず、動脈硬化は悪玉コレステロールなどが酸化することによって血管内にプラークが形成され、血流を阻害していまう状態のことです。
赤ワインにはポリフェノールが多く含まれています。実はポリフェノールには抗酸化作用があることが分かっています。
そのため、悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防することができると報告されています。
ポリフェノールの中でも、特に健康上のメリットがあるとされるのが、「レスベラトロール」と呼ばれる抗酸化物質です。それはブドウの皮に含まれているものです。
このような抗酸化物質には、一般に心臓病の進行の一因とされる体内の炎症を沈静化する効果が大いに期待できると言われています。
認知症の予防になる
先ほどの「レスベラトロール」という成分には、認知症を予防する効果があります。
また、記憶力が回復する効果があったり、アルツハイマー病のリスクを低下させる効果があったりします。
赤ワインにはレスベラトロールが含まれているため、認知症予防になるとされています。
レスベラトロールは、アルツハイマーの原因であるβアミロイドペプチドの分解を促進する強い作用を持つと報告されています。最近では、レスベラトロールにより短期記憶や学習に関わる脳(海馬)の神経細胞の機能が改善、再生することがわかりました。
https://kenko.org/faq/resveratrol.html
その他にもレスベラトロールの認知症への効果の研究は数多く行われていて、認知症の予防に対して非常に期待が高まっています。
鬱病を予防する
ワインを適量摂取することで、うつ状態を防ぐ効果もあるのです。
その研究は、地中海ダイエットが心臓病を予防する効果を調べることを目的とした大規模研究「PREDIMED」の一環として行われました。
結果としては、ワインを1週間に2杯から7杯飲んでいた人は、まったく飲まない人と比較すると、うつ病発生率が32パーセントも低下するということが研究から分かっています。
引用:https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2013/003149.php
睡眠薬の代わりになる
ワインには先ほどから何度も出ているポリフェノールという物質が多く含まれています。ポリフェノールは体の脂肪を燃焼させてくれる物質でもあります。
そのため、睡眠前にワインを飲んで脂肪を燃焼させると、熱が発生します。寝る前に体温を上げておくのは非常に重要で、体温の下がり幅が大きければ大きいほど眠気が出てくるということがわかっています。多くの方が、寝る前に湯船にしっかりとつかって体温を上げているでしょう。これはワインを飲んで体温を上げようとすることと同じですよね。
ただし注意点として、アルコールは睡眠の質を低下させたり、眠りが浅くなることが研究でわかっています。
なので、僕がおすすめするワインの飲み方は、「寝る3時間前にワインを飲んで体温を上げ、下がってきたタイミングで入眠する」という方法です。
これでアルコールによる睡眠の妨げを少しでも抑えることができます。
健康に関するワインの悪い面
癌になるリスクが高まる
以前からワインは癌の予防になると言われていきました。しかし、最近の研究ではその逆のことが言われており、ワインを飲むと癌になりやすくなると考えられています。
英Southampton大学病院のTheresa J. Hydes氏らにより、1週間にワイン1本に相当する「適度な量」の飲酒でも、生涯のうちに飲酒・喫煙関連のがんを発症するリスクは上昇し、男性ではタバコを週に5本、女性では週に10本吸った場合と同程度になることが示されました。
1週間にワイン3本に相当する飲酒量になると、がんリスクの上昇は、男性ではタバコを週に8本、女性では週に23本吸った場合に匹敵していると言われています。
既に、世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)や、世界がん研究基金、米国がん研究協会などは、「がんのリスクを上昇させない、完全に安全だと言える飲酒量はない」との見解を示しています。
ポリフェノールについて
「活性酸素」は体内の脂質を酸化させ過酸化脂質と呼ばれる物質に変えることで免疫機能の低下や老化を引き起こします。
そのほか、動脈硬化の原因となることも報告されています。また、皮膚の脂質を酸化させてしみやしわの原因を作ることもあり、いわば健康や美容の大敵といえる物質です。
ポリフェノールにはこれらの活性酸素の悪影響を防ぐことが期待できるので、ポリフェノールを豊富に含む食品や飲み物を摂ることは健康や美容に良いと言われています。
しかし、ハーバードT.H.チャン公衆衛生大学院で疫学および、栄養学の教授を務めるエリック・リム氏によれば、赤ワインから摂取できるポリフェノールの量は、フルーツや野菜を5~9つ食べることで摂取できるポリフェノール量に比べ、はるかに少ないとのことなのです。
具体的に言うと、「人間がこの効果を得るためには、毎晩8~10本の赤ワインを飲まなければいけない。」と、リム氏は話します。
確かにワインを飲むことでポリフェノールを摂取し、健康面に役立てることは出来そうですが、本当の意味で役立つには、たくさんのワインを飲まないといけないということですね。
つまりは、健康のことを考えるならば、「ワインを飲むよりも野菜やフルーツを食べた方が良い」ということになります。
引用:https://www.esquire.com/jp/menshealth/wellness/g28630389/drinking-red-wine-171102-re/
僕のワインとの向き合い方
いかがだったでしょうか。
今回はワインが人間の健康面に与える影響について書いてみました。
ワインが健康に良い影響を与えることは間違いありませんが、そうは言ってもワインはお酒。
一般的なアルコールが及ぼす悪い面も持っています。
まとめとしては、
・ワインを飲むと動脈硬化や認知症の予防になる。
・ワインを飲むと癌になるリスクを高める。
・ワインだけで健康に影響を及ぼすためには、大量に飲酒しないといけない。
となります。
僕の意見としては、「ワインにできることは健康維持のサポートくらいで、ワイン自体が健康を促進するものではない」です。
「ワインは他のお酒よりも健康への悪影響が少ない」ぐらいの感覚で考えていた方が良いかと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
以上、イトヒロでした!
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