【品種紹介第四弾】ピノ・ノワール

こんにちは。イトヒロです！

この記事は品種紹介シリーズの第四弾です。

今回ご紹介するのは「ピノ・ノワール」です！一緒に見ていきましょう。

特徴

ピノ・ノワールは、そのブドウ自体が繊細で、皮が薄く色素が少ないことが特徴です。この特徴が、後述する香りや味わいの繊細さにつながります。また、ピノ・ノワールは成熟するのが難しく、気候や土壌の影響を受けやすいため、収穫量が少ない傾向があります。

基本的には、他品種とブレンドして造られるのではなく、ピノ・ノワール100%で造られることがほとんどです。また、シャンパーニュに代表される最高級のスパークリングワインの主要原料の一つでもあります。

国々によって呼び名が違っており、例えばイタリアでは「ピノ・ネロ」、ドイツでは「シュペートブルグンダー」と呼ばれています。

ピノ・ノワールの特性は、その微妙なバランスと風味によって、多くのワイン愛好家の心を捉えています。その独特の魅力は、ブルゴーニュ地方や世界各地の生産者によって、長年にわたって高く評価されています。

香り

ピノ・ノワールの香りは、その品種の特徴的な特性の一つです。一般的には、赤いベリーやチェリーのフルーティーな香りが卓越しています。これらのフルーティーな香りに加えて、時にはイチゴやラズベリーのニュアンスも感じられることがあります。

さらに、ピノ・ノワールの香りは花の香りやスパイスのニュアンスも含みます。特に、バイオレットやスミレ、ローズなどの花の香りが感じられることがあり、これがワインに独特の華やかさを与えます。また、シナモンやクローブ、黒胡椒などのスパイスの香りも見られることがあります。

熟成を経ると、なめし革を思わせる動物的な香りを放ち、紅茶や下草などの香りも出てくるため、若い頃とは全く変わった印象を楽しむことができます。

ピノ・ノワールの香りは、その繊細さと複雑さが認められる一因であり、多くのワイン愛好家やソムリエを魅了しています。その香りの多様性と繊細さは、ピノ・ノワールを世界的に愛される品種の一つとして位置付ける大きな要因となっています。

味わい

ピノ・ノワールの味わいは、その香りと同様に繊細で複雑です。軽やかなボディに、赤い果実の甘みと酸味がバランスよく広がります。チェリーやイチゴ、ラズベリーなどの赤いベリーの果実味が特徴的で、口の中で広がるフルーティーな風味が楽しめます。渋味は少なめで口当たりが滑らかであることが多いです。

また、ピノ・ノワールの味わいには、スパイスやハーブのニュアンスも含まれることがあります。シナモン、クローブ、白胡椒などのスパイスの風味が、ワインに奥行きと複雑さを与えます。これらのスパイスのニュアンスは、熟したブドウや適切な樽熟成によって生まれることが多いです。

さらに、ピノ・ノワールのワインは、地域ごとの土壌や気候の影響を反映して異なる個性を持ちます。ブルゴーニュ地方のワインは、ミネラル感や土壌のニュアンスが感じられ、アメリカ合衆国のオレゴン州やカリフォルニア州のワインは、果実味がより豊かで濃厚な味わいを持つことがあります。

ピノ・ノワールの味わいは、その繊細さと複雑さが認められ、多くのワイン愛好家やソムリエに愛される要因となっています。そのエレガントな風味とバランスの取れた味わいは、長年にわたってワインの世界で高く評価されています。

主な産地

• ブルゴーニュ地方（フランス）
  ブルゴーニュ地方は、ピノ・ノワールの故郷とも言える最も有名な産地です。特に、コート・ド・ニュイ（Côte de Nuits）とコート・ド・ボーヌ（Côte de Beaune）という地区は、ピノ・ノワールの栽培に最適な土壌と気候を提供しています。ブルゴーニュのピノ・ノワールは、その繊細で華やかな香りや複雑な味わいが高く評価されています。また、ブルゴーニュの畑はテロワール（土壌や気候による独自の風味）が強く反映され、地区ごとに個性が異なります。さらに同じ地区でも造り手によって製法が異なるため、より様々な味わいを愉しむことができます。

• オレゴン州（アメリカ合衆国）
  オレゴン州は、アメリカ合衆国で最も重要なピノ・ノワールの産地の一つです。特に、ウィラメット・バレー（Willamette Valley）地域は、ピノ・ノワールに最適な気候と土壌を備えています。オレゴンのピノ・ノワールは、フルーティーでエレガントな味わいが特徴であり、ブルゴーニュ地方のスタイルに似たものが多いとされています。

• カリフォルニア州（アメリカ合衆国）
  カリフォルニア州は、世界的に有名なワイン産地として知られていますが、ピノ・ノワールの生産でも非常に重要な役割を果たしています。ソノマ郡やサンタバーバラ郡などの地域では、ピノ・ノワールが栽培され、様々なスタイルのワインが生産されています。カリフォルニアのピノ・ノワールは、一般的に果実味が豊かで濃厚なスタイルが特徴であり、樽熟成によるスパイスやバニラのニュアンスが感じられることがあります。

• マールボロ地方（ニュージーランド）
  ニュージーランドのマールボロ地方は、ピノ・ノワールの栽培に適した気候と土壌を持つ地域として知られています。特に、マールボロのピノ・ノワールは、その鮮やかな果実味や爽やかな酸味が特徴であり、国際的な評価を受けています。

• 日本
  ここ数年では、「日本ワイン ピノ・ノワールサミット」というイベントが開催され、日本産のピノ・ノワールは注目を集めています。中でも長野や北海道など冷涼な産地でその熱が強まっており、そのポテンシャルに期待が高まっています。

ピノ・ノワールの産地は世界中に広がっていますが、これらの地域が品質の高いピノ・ノワールを生産する主要な地域として知られています。それぞれの地域が持つ独自のテロワールが、ピノ・ノワールの風味や個性に影響を与えています。

有名なワイン

• ロマネ・コンティ（Romanée-Conti）
  ブルゴーニュ地方で生産されるワインで世界的に有名です。というのも、全てのワインの中で最も高価なワインだと言われているからです。ロマネ・コンティは、ピノ・ノワールを主体とした高品質なワインを生産しており、その独特の風味とエレガントなスタイルで知られています。

• ダイヤモンド・コレクション ピノ・ノワール（DIAMOND COLLECTION PINOT NOIR）
  アメリカのカリフォルニア州にあるフランシス・フォード・コッポラ・ワイナリーの赤ワインです。熟れたチェリー、イチゴジャム、レッドベリーやハーブの香りで、凝縮感のある赤系果実味、豊かな酸と滑らかなタンニンが見事に調和しており、カリフォルニアらしいワインとして知られています。

• 信州たかやまワイナリー　ピノ・ノワール
  長野県高山村内で収穫されたピノ・ノワールで仕立てる赤ワインです。標高の高い複数の畑で収穫されたピノ・ノワールを、品質のバランスを考慮してブレンドされています。しなやかな味わいに酸とスパイシーさが見事に調和した上品な仕上がりです。

これらは、ピノ・ノワールの世界で特に有名で高評価されるワインの一部です。それぞれが独自の個性と風味を持ち、ワイン愛好家に幅広い選択肢を提供しています。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

皆さんもぜひ、「ピノ・ノワール」をワインを飲んでみて下さい！

以上、イトヒロでした！

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2023.06.01